求人応募前に相談員に聞いておく!採用の難易度を計る6つの質問

求人応募前に相談員に聞いておく!採用の難易度を計る6つの質問

A社は「絶対に簿記の資格がある人を取りたい!」と思って求人を出しました。
B社は「どうせなら一応、簿記もあった方が。」と思って求人を出しました。

もし簿記の資格を持ってなかった場合、採用されやすいのは間違いなくB社ですよね。でもどちらも求人票には資格の欄に「簿記○級」と書かれているだけ。どちらに応募していいのか分かりません。求人票に書かれているのはただの数字や条件などのデータなので、こういうことはよくあります。

そんなときに役立つのがハロワの相談員。応募前の職業相談でいくつかの質問をしてみれば、採用の難易度が分かることがあるんです。今回はそんな質問例を紹介しますよ。

難易度を知るヒントになる6つの質問

この求人に何名応募してますか?

採用の難易度を計るのに、一番分かりやすいのがこの質問。検索機で自分にピッタリの求人が見つかって早速応募!…と思っても、すでに何人もの応募者がいるかもしれません。

当然、応募者が多ければ多いほど競争率が高くなって難易度は上がります。昨日登録されたばかりの求人なのにもう30名も応募してる、なんて場合はかなり狭き門。経験や資格で自信がないと採用は難しいでしょう。

何歳くらいが求められてますか?

実は企業が求人を出すときに、年齢制限をするのは原則禁止で違法なんです。雇用を平等にしようという試みなんですが、これが逆に厄介。30歳以下の若者を採用するつもりの企業も、それが書けないので求人には「年齢不問」と書きます。

しかし実際に採用されるのは若い人。30歳以上の人にとっては「応募しても無駄」ということが、分かりにくくなっただけなんです。

そんなときこそ役に立つのがハロワの相談員。「この会社は何歳くらいの人を欲しがってそうですか?」とか「この職種は何歳くらいが採用されやすいですか?」などと聞きましょう。

応募しようとした求人と自分の年齡が合っているのか教えてくれるので、難易度を計る目安になります。

また逆に、求人には「30歳まで」と書いてあっても、能力や人柄が気に入れば多少のオーバーは気にしない、という企業もあります。そんなときもやはり相談員。

「年齡オーバーなんですが応募できませんか?」と聞いてみましょう。会社に直接問い合わせてくれるし、上手くいけば年齡を広げる交渉までしてくれますよ。

ちなみにこの「年齡オーバーの求人も視野に入れる」というのは、意外と気づかない盲点です。検索の段階から使えるテクニックです。知っているだけで仕事探しの幅が広がりますよ。

自分の性別で応募出来ますか?

年齡と同じように、性別を指定して求人を出すのも原則禁止です。こちらも厄介という意味では全く同じ。

例えばよくあるのが「一般事務」の求人。これだけ聞くと男も女も関係なさそうですが、実はこれ、多くの企業側がイメージしているのは、お茶くみや電話対応などをしてくれる「OLさん」。男性は応募してもかなり採用されにくいという現実が待っています。

そういった失敗を防ぐためにも、「男性と女性どちらが採用されやすいですか?」という聞き方なら、職種を問わずに通用します。応募前に確認しておくのがオススメですよ。

学歴や資格が足りなくても応募できますか?

学歴や資格に免許などの条件も、満たしていない求人を最初から諦めてしまう人が大勢います。「自分は高卒だから大卒の求人は全部ダメ」とか「資格がないからこの求人は応募できない」などです。

ですがそこは、相談員が仲介してくれるハローワークの強みを活かして、交渉してみるのがチャンスを広げるコツです。

「応募資格が足りてないんですが、交渉してもらえませんか?」と聞いてみましょう。この一歩を踏み出すだけで、諦めていた求人の採用がグッっと近づくかもしれませんよ。

ちなみに、学歴が足りない場合は、職務経験や人柄がアピール出来れば、不利をカバーするチャンス。資格が足りないなら、「資格はないけど、実務経験がある」や「スキルを証明する成果物がある」などが効果的なアピールポイントになります。

パソコンが出来なくても大丈夫?

求人票に「エクセル・ワード」や「基本的なPC操作」などと、書いてあることがよくあります。ですがここで疑問なのは、どのくらい使いこなせてればOKなのかということ。

こんなときは素直に「どの程度のレベルが必要ですか?」と相談員に聞いてみましょう。一般事務などの職種であれば、あんがい簡単な文字入力程度が出来れば大丈夫ということも多いですよ。

ただし、ここで忠告しておきたいのは「パソコン自体まったく使えない」という場合。少し厳しい言い方ですが、そのままではかなりの就職チャンスを逃してしまうと思った方がいいです。

しかし安心してもらいたいのは、基本的なパソコン操作はそんなに難しくないということ。出来ない人はきっと、今まできちんと教わったことがないからという場合がほとんどです。

ハローワークでは、職業訓練やセミナーが開催されているので、「パソコン操作を教えてくれるセミナーはありませんか?」と聞いてみましょう。

パソコン操作が出来ないせいで求人を諦めていた人は、逆に言えば少しの努力で可能性を一気に広げるチャンスがあるということ。ぜひ一度頑張ってみてください。

究極の質問「採用されますか?」は、聞き方を変えて答えを引き出す!

さて、今までいろんな質問の仕方を解説してきましたが、ある意味で究極とも言えるのが「この求人に応募して採用されますか?」という質問。

これで正確な答えが返ってくるなら簡単ですが、残念ながら相談員はこんな質問には答えられません。

なぜなら、採用は企業の都合やタイミングで決まるもの。100%確実な答えなんてないからです。しかも立場上、「受かりますよ」と答えて落ちた場合、責任が持てませんし、まさか「受かりませんよ」と言うわけにもいきません。

しかし、こんな質問も相談員の素直な考えを引き出す聞き方があるんです。

まず求人票を持って行き「大体こんな求人に応募しようかと思ってるんですが、どこまで条件を欲張れるのか迷ってます。給料を上げても見つかりそうですか?我慢して下げた方がいいですか?」と聞きましょう。

もし「給料を落として探してみましょう」と言われたら、相談員は「あなたのキャリアだと、そのレベルの求人は難しいだろう」と思ってます。

逆に「時間があるなら給料をもっと上げて探してみましょう」というような返事なら、「あなたのキャリアなら、もっといい求人を狙えますよ」と考えているはずです。

こんな風に聞き方を変えるだけでも、自分の望む答えが引き出せることもあるので、求人のレベルで迷っている時はぜひ試してみてください。

まとめ

ハローワークは基本的に就活する人をサポートしてくれるサービスですが、だからと言って助けてくれるのを待っているだけの受け身の姿勢では前に進みません。

相談や質問の仕方にもそれなりにコツがあるので、今回紹介したような「この情報を得るためには、この質問をすればいい」というのを知っていると、自分から相談員のサポートを引き出すことが出来ますよ。

次のページからは、求人検索のコツを紹介していきます。効率的な検索の仕方や有利な仕事探しの方法など、必見な内容が盛りだくさんですよ。

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