マイナンバーカードが普及し、健康保険証としても利用できる「マイナ保険証」について、関心が高まっている方も多いのではないでしょうか?
「マイナ保険証って、やっぱり便利なの?」
「でも、セキュリティ面が心配…」
「一度登録したら、もう解除できないの?」
そんな疑問をお持ちのあなたへ。この記事では、マイナ保険証の解除方法、メリット・デメリット、そして解除による日常生活への影響について詳しく解説していきます。
マイナ保険証ってそもそも何?
マイナ保険証とは、マイナンバーカードに搭載された健康保険証の機能のことです 。従来の健康保険証と同様に、医療機関の窓口で提示することで、保険診療を受けることができます。
なお、マイナポータルに表示される保険資格の情報は、スマートフォンにダウンロードすることができます 。一度ダウンロードすれば、マイナポータルにアクセスしなくても、医療機関・薬局にダウンロードした画面を提示することで、よりスムーズに受診できます。
マイナ保険証は解除できる?
結論から言うと、マイナ保険証は解除できます。
ただし、「マイナ保険証」という機能を直接解除するのではなく、マイナンバーカード自体を返納することによって、マイナ保険証の機能も使えなくするという形になります 。
マイナ保険証を解除するには?
マイナ保険証を解除するには、以下の手順でマイナンバーカードを返納する必要があります。
- 住民登録をしている市区町村役場の窓口へ行く。
- マイナンバーカード返納の旨を伝える。
- 必要な書類を提出する。
- マイナンバーカードを返納する。
なお、マイナ保険証の利用登録の解除申請をしてから、実際に解除されるまで2か月以上かかる場合があります 。また、解除の処理中は、マイナポータルや医療機関等で保険資格情報や医療情報を閲覧できない場合があります 。
マイナ保険証を解除しても、健康保険の資格を失うわけではありません。従来の健康保険証に戻ることになり、これまで通り保険診療を受けることができます 。
マイナ保険証を解除するメリット・デメリット
マイナ保険証を解除することには、メリットとデメリットの両方があります。
メリット
- 個人情報の漏洩リスクを減らせる: マイナンバーカードには、氏名、住所、生年月日などの個人情報が記録されています。マイナンバーカードを返納することで、これらの情報が漏洩するリスクを減らすことができます。
- 従来の健康保険証に戻せる: マイナンバーカードを返納すると、健康保険証は従来の紙やプラスチック製のものが発行されます。
- マイナンバーカードを持ち歩く必要がなくなる: マイナンバーカードは、持ち歩くのが不便に感じる方もいるかもしれません。返納すれば、持ち歩く必要がなくなります。
デメリット
- オンライン資格確認システムを利用できなくなる: マイナ保険証を利用すると、オンライン資格確認システムを利用することができます。このシステムを利用すると、医療機関で自分の薬剤情報や特定健診情報などを確認することができます。しかし、マイナ保険証を解除すると、このシステムを利用できなくなります 。
- 医療機関で、氏名や生年月日などの情報を口頭で伝える必要がある: マイナ保険証がない場合、医療機関の窓口で、氏名や生年月日などの情報を口頭で伝える必要があります。
- 将来的に、行政手続きなどでマイナンバーカードが必要になる可能性がある: マイナンバーカードは、今後、様々な行政手続きやサービスに利用されるようになる可能性があります 。
- 医療機関での手続きが煩雑になる可能性がある: オンライン資格確認システムの導入は、医療機関・薬局において原則として義務付けられています 。そのため、マイナ保険証を解除すると、医療機関によっては、資格確認などの手続きが煩雑になる可能性があります。
日常生活への影響は?
マイナ保険証を解除した場合、医療機関の受診や薬の処方など、日常生活において以下のような影響があります。
- 医療機関の窓口で、従来の健康保険証を提示する必要がある: マイナ保険証を解除すると、医療機関の窓口で、従来の健康保険証を提示する必要があります。
- オンライン資格確認システムを利用できない: オンライン資格確認システムを利用できないため、薬剤情報や特定健診情報などを医療機関で共有することができません 。
- 医療費が高額になる場合、限度額適用認定証を窓口に持参する必要がある: マイナ保険証があれば、限度額適用認定証がなくても、高額療養費制度における限度額を超える支払が免除されますが 、解除すると、高額療養費制度を利用する際に、医療機関の窓口で「限度額適用認定証」を提示する必要があります 。
- マイナンバーカードを持っていない、またはマイナ保険証の利用登録をしていない場合は、「資格確認書」が必要になる: マイナンバーカードを持っていない方や、マイナ保険証利用の登録をしていない方は、保険者から送付される「資格確認書」で受診が可能です 。この「資格確認書」は、申請手続きをしなくても、保険者から自動的に送付されます 。
まとめ
この記事では、マイナ保険証の解除方法、メリット・デメリット、そして解除による日常生活への影響について解説しました。
マイナ保険証を解除するかどうかは、個々の状況や考え方によって判断する必要があります。マイナ保険証には、オンライン資格確認システムによる薬剤情報や健診情報の共有、高額療養費の限度額適用認定証の不要化など、利便性を高めるメリットがあります 。一方で、個人情報の漏洩リスクなど、セキュリティ面での懸念もあります 。ご自身の状況や考え方に合わせて、これらのメリットとデメリットを比較検討し、最適な選択をするようにしましょう。
また、政府は、将来的にマイナンバーカード機能をiPhoneに搭載できるよう準備を進めています 。スマートフォンでの利用が可能になれば、利便性がさらに向上する可能性があります。
この記事で紹介した情報や政府の公式情報などを参考に、ご自身にとって最適な選択をしてください。
参考情報:
- デジタル庁ウェブサイト: https://www.digital.go.jp/policies/mynumber/insurance-card
- マイナポータル: https://myna.go.jp/