「まずい、明日は失業保険の認定日なのに、求職活動実績が足りない…！」
失業手当の受給に必須の求職活動実績。認定日直前になって焦ってしまう方は少なくありません。しかし、ご安心ください。この記事を読めば、認定日前日の夜からでも間に合う具体的な方法がわかります。
本記事では、2025年の最新制度改正にも触れながら、求職活動実績の基本から緊急時の対策、注意点までを網羅的に解説します。計画的な活動はもちろん、いざという時のための「駆け込み寺」として、ぜひご活用ください。
認定日前日でも間に合う！緊急時の実績作りトップ3
時間がない方のために、まずは結論からお伝えします。認定日直前でも、以下の方法なら実績を確保できます。
1. インターネットで求人応募する（24時間OK）
最も手軽で確実な方法です。深夜や休日でも、パソコンやスマホから転職サイトにアクセスし、気になる企業に2社応募するだけで、2回分の実績が完了します。
- おすすめサイト: doda、リクナビNEXT、マイナビ転職など
- ポイント: 履歴書や職務経歴書は、サイト上で簡易的に作成できるもので十分です。応募が完了した時点で実績となり、選考結果は問われません。応募完了メールや管理画面のスクリーンショットを保管しておきましょう。
2. オンラインセミナーを受講する（24時間OK）
転職エージェントなどが開催するオンラインセミナーも強力な実績になります。特に、いつでも視聴できるアーカイブ（録画）配信が狙い目です。
- おすすめ: dodaやリクナビエージェントのオンラインセミナー
- ポイント: セミナー視聴後に「求職活動証明書」が発行されるものを選びましょう。簡単な確認テストに合格すると、当日中に証明書がメールで届くサービスもあります。認定日前日の23時59分までに受講を完了すれば実績として認められます。
3. ハローワークで職業相談する（平日日中のみ）
最も確実で安心感のある方法です。平日の日中（原則8:30〜17:15）に限られますが、もし時間が合うなら一番のおすすめです。
- 持ち物: 雇用保険受給資格者証
- 相談内容: 「希望する職種の求人状況を知りたい」「応募を考えている企業のことで相談したい」といった簡単な内容で問題ありません。
- ポイント: 相談時間は10分〜15分程度。相談が終わると、職員が受給資格者証にハンコを押してくれ、これが活動の証明となります。午前中は比較的空いている傾向があります。
そもそも求職活動実績とは？基本ルールをおさらい
慌てて行動する前に、まずは基本ルールを正しく理解しておきましょう。
求職活動実績とは、ハローワークが「再就職の意思がある」と客観的に判断するための活動記録のことです。原則として、前回の認定日から次の認定日の前日までの期間（約4週間）に2回以上の実績が必要となります。
ただし、以下のような例外もあります。
- 初回認定時: 説明会への参加が1回分の実績とみなされるため、追加で1回の活動でOK。
- 給付制限期間中: 制限期間全体（2〜3ヶ月）で2回または3回の実績でOK（地域により異なる）。
【2025年最新情報】制度改正で何が変わる？
失業保険制度は、求職者がより活動しやすくなるように変化しています。
- 給付制限期間の短縮（2025年4月〜）: 自己都合で退職した場合の給付制限期間が、現在の2ヶ月（一部3ヶ月）から原則1ヶ月に短縮される見込みです。
- オンライン認定の全国展開（2025年1月〜予定）: 現在は一部のハローワークでのみ試行されていますが、全国どこからでもオンラインで失業認定の手続きが可能になり、来所の負担が大幅に軽減されます。
これなら安心！求職活動実績として認められる活動一覧
緊急時以外でも使える、認められる活動の具体例を詳しく見ていきましょう。
ハローワークでの活動
ハンコがもらえて証明が簡単なため、最も確実な方法です。
- 職業相談・職業紹介: 窓口で職員に求職の相談をしたり、求人を紹介してもらったりする活動。
- 各種セミナー・講習の受講: ハローワークが主催する履歴書の書き方講座や面接対策セミナーなどへの参加。多くは事前予約が必要ですが、参加すれば証明書がもらえます。
オンラインで完結する活動
コロナ禍以降、オンラインでの活動範囲が大幅に広がりました。
- オンラインセミナーの受講: 民間転職エージェント（doda、リクルートエージェントなど）が開催するオンラインセミナー。証明書が発行されるものを選びましょう。
- 厚生労働省の動画セミナー視聴: 公式サイトで提供されている動画を視聴し、確認テストに合格すると完了証明書が発行されます。
民間の転職サービスを利用する活動
ハローワーク以外でも、多くの活動が実績として認められます。
- 転職エージェントとの面談・相談: エージェントに登録し、キャリアコンサルタントとオンラインまたは対面で面談する。登録だけでは実績にならず、必ず専門スタッフとの相談が必要です。
- 求人への応募: 転職サイト（リクナビNEXT、dodaなど）から実際に企業へ応募する。1社への応募が1回の実績になります。
- 合同説明会・転職フェアへの参加: 複数の企業が集まるイベントに参加する。参加を証明できるもの（受付票など）を保管しておきましょう。
資格試験の受験
再就職に役立つとハローワークが判断した国家資格や検定試験の受験も実績になります。認定対象期間内に試験日があることが条件で、受験票のコピーなどが証明として必要です。
意外な落とし穴！実績として認められない活動のNG例
良かれと思ってやった活動が、実は実績にならないケースもあります。注意点をしっかり押さえておきましょう。
- 「見るだけ」の情報収集:
- ハローワークの求人検索パソコンを閲覧しただけ
- 転職サイトや求人情報誌を眺めただけ
- 企業のホームページを見ただけ
- 「準備だけ」の活動:
- 転職サイトに会員登録しただけ
- 知人や友人に就職の相談をしただけ（公的機関ではないため）
- 転職エージェントに面談を予約しただけ（実際に面談しないとNG）
ポイントは、「第三者が客観的に証明できる、具体的なアクション」があったかどうかです。受動的な情報収集ではなく、応募や相談といった能動的な活動が求められます。
もし実績が足りなかったら？よくある失敗と絶対NGな虚偽申告
万が一、認定日までに実績が足りなかった場合や、勘違いをしてしまった場合の対処法を知っておきましょう。
実績不足で認定日を迎えてしまったら？
実績が足りないまま認定日に行っても、失業手当の権利が消えるわけではありません。 その回の認定期間分の手当が「不支給」となり、次回の認定に繰り越されるだけです。つまり、給付のタイミングが後ろにずれるだけで、総額が減るわけではありません。
正直に窓口で「実績が足りませんでした」と相談するのが最善の策です。
認定日当日の活動はカウントされる？
認定日当日の活動は、次回の実績としてカウントされます。 今回の実績には含まれないので注意が必要です。活動は必ず認定日の前日までに済ませましょう。
絶対にダメ！虚偽申告の重いペナルティ
「応募したことにしておこう」「セミナーに参加したフリをしよう」といった虚偽の申告は、不正受給という重大な違反行為です。
- 発覚した場合の罰則:
- 支給された手当の全額返還
- 返還額の最大2倍の金額を追加で納付（通称「3倍返し」）
- 悪質な場合は刑事告発される可能性も
ハローワークは企業やセミナー主催者に事実確認の調査をすることがあります。「バレないだろう」という安易な考えは非常に危険です。必ず事実に基づいた申告を徹底してください。
求職活動実績に関するQ&A
Q. ハローワークでの職業相談は何分くらい必要ですか？
A. 明確な規定はありませんが、挨拶だけですぐに帰るような形では認められない可能性があります。質問をいくつか用意し、最低でも10分〜15分程度は相談する姿勢が望ましいでしょう。
Q. オンラインセミナーの証明書はどうすればいいですか？
A. 主催者から送られてくる「受講証明書」や「参加確認メール」を印刷するか、スマホ画面を提示できるようにしておきます。失業認定申告書には、セミナー名、実施主体、日時を正確に記入してください。
Q. 転職サイトへの登録だけで実績になりますか？
A. いいえ、なりません。登録後に、実際に求人へ応募するか、そのサイトのエージェントサービスを利用して面談・相談を行う必要があります。
Q. 同じ会社に2回応募したら、実績は2回になりますか？
A. いいえ、同一企業への応募は原則として1回とカウントされます。実績を2回作るには、異なる2社に応募する必要があります。
まとめ：計画的な活動で、安心して失業手当を受給しよう
求職活動実績は、認定日直前でもオンラインサービスを活用すれば十分に間に合わせることが可能です。
- 最も手軽で確実なのは「インターネットでの求人応募」
- 次点で便利なのが「オンラインセミナーの受講」
- 平日日中なら「ハローワークでの職業相談」が最も安心
これらの緊急対策を知っておくことは大切ですが、本来の目的は希望する再就職を果たすことです。ぜひ、これらの活動を「実績作りのための作業」と捉えず、「未来のキャリアに向けた一歩」として前向きに取り組んでみてください。
計画的に活動を進めることで、焦ることなく、安心して失業手当を受給しながら、着実に次のステップへと進んでいきましょう。
