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「失業認定の期間中に内定が出たけれど、申告書はどう書けばいいんだろう」「就職日は書いていいの?次回の認定日はもう行かなくていい?」――そんな疑問に答えます。この記事では、失業認定申告書で「就職が決まった」場合の書き方を、就職日の記入欄・基本手当がいつまで支給されるか・再就職手当との関係まで、5分で整理できるように解説します。内定から入社まで期間が空く人・入社日が認定日の後にずれる人など、よくあるケース別の記入例もまとめました。
結論: 就職が決まったら「次回」ではなく「今回」の申告書で申告する
まず最初にお伝えしたいのは、就職が決まった時点での認定日に、すぐ申告書で申告するということです。「入社してから申告すればいい」と考える人が多いのですが、制度上は 採用が内定した(就職が決まった)段階で申告 するのが正しい取扱いです。
具体的には以下の3点を同時に行います。
1. 申告書の「就職が決まった」欄に入社予定日を記入 2. 認定日当日に採用証明書(会社が記入する書類)をハローワークへ持参 3. 就職日前日までの基本手当を受給し、再就職手当の申請手続きの案内を受ける
就職が決まった欄の具体的な記入方法
記入する欄はここ
失業認定申告書の最下部に近い位置に「就職が決まった場合」の欄があります。以下の項目を漏れなく記入します。
| 項目 | 書くこと | 注意点 |
|---|---|---|
| 就職日(予定日) | 入社予定日(西暦・和暦は様式に従う) | 内定日ではなく実際に働き始める日 |
| 事業所名 | 正式名称 | 略称NG(採用証明書と一致させる) |
| 所在地 | 勤務先の住所 | 本社ではなく勤務地 |
| 雇用形態 | 正社員/契約/パート等 | 雇用保険加入の有無にも関わる |
| 週の所定労働時間 | 例: 40時間 | 再就職手当の要件判定に使う |
就職日の書き方でよくある間違い
- 内定通知の日付を書いてしまう: 書くのは「働き始める日」です
- 月末退職→翌月1日入社の境目があいまい: 入社日は雇用契約書の日付に揃える
- 試用期間の開始日と迷う: 雇用契約上の開始日=就職日として記入
基本手当はいつまで支給される?
原則「就職日の前日」まで
基本手当が支給されるのは、就職日の前日までです。就職日(入社日)以降は、働いていない日であっても基本手当の対象外になります。
“`text 例) 認定日 4/14、就職日 5/1 の場合 → 4/14 の認定日に、前回認定日〜4/13 までの28日分などを申告 → 次回認定日を待たずに、就職前日の 4/30 まで分を別途申告(管轄で取り扱いが異なる) “`
ただし、就職日の前日までの残日数の扱いはハローワークの運用によって異なる場合があります。認定日に窓口で「入社日が決まった」と伝えて、残日数の申告スケジュールを確認するのが確実です。
支給残日数が残っているか確認
就職日前日時点で 基本手当の支給残日数が3分の1以上 残っていると、次に説明する「再就職手当」の対象になります。このため、申告書と同時に支給残日数もメモしておきましょう。
就職が決まったら必ず確認: 再就職手当の条件
再就職手当とは
基本手当の受給期間中に安定した職業に就いた場合に、残日数×60〜70%の給付率×基本手当日額が一時金で支給される制度です。早く就職した人ほど得になる仕組みで、申告書の提出と同じタイミングで案内を受けます。
| 就職時点の支給残日数 | 給付率 |
|---|---|
| 支給日数の3分の2以上残して就職 | 70% |
| 支給日数の3分の1以上残して就職 | 60% |
再就職手当の主な要件
- 雇用保険の受給資格決定後、7日間の待期期間満了後の就職であること
- 1年を超えて勤務する見込みがあること
- 離職前の事業主・関連会社への再就職でないこと
- 過去3年以内に再就職手当または常用就職支度手当を受けていないこと
- 採用が求職申込み前に内定していなかったこと
自己都合退職の給付制限期間中の就職でも、最初の1ヶ月はハローワーク等の紹介 に限るなど追加要件があります。該当しそうな人は認定日に窓口で確認するのが確実です。
ケース別: 申告書の書き方パターン3選
ケース1: 認定日の直前に内定が出た(入社日は次回認定日より前)
最も多いパターンです。今回の認定日に 「就職が決まった」欄 を記入し、採用証明書を持参します。次回の認定日には行かず、入社日前日までの分は管轄の指示に従って別途申告します。
ケース2: 入社日が次回認定日より後になる
例: 今回認定日 4/14、内定済み、入社日 5/10、次回認定日 5/5 のケース。
この場合も、今回の認定日(4/14)で就職が決まったことを申告 します。次回認定日(5/5)については、入社前なので通常通り出向いて求職活動実績を申告する扱いが一般的です。管轄差があるため、4/14の窓口で次回の指示を受けてください。
ケース3: 求職活動の途中で自営業・フリーランスを開始
自営業の開業も「就職が決まった」に準じた扱いになります。ただし開業日や事業内容で判定が変わるため、開業届の提出前 にハローワーク窓口で相談するのが安全です。
採用証明書の準備: 会社に何をお願いする?
採用証明書とは
ハローワークから交付される書式で、採用する会社に記入・押印してもらう書類です。就職が決まった申告の際に原本を提出します。
入手ルート
- 最寄りのハローワーク窓口で入手
- 管轄ハローワークのWebサイトからPDFをダウンロードできる地域もあり
会社に依頼する時のコツ
- 「ハローワークへの再就職手当の申請に必要です」と伝える(多くの人事担当者は経験しているので話が通じやすい)
- 記入項目は事業所情報・就職日・雇用形態・賃金など事務的な内容のみ
- 提出期限: 就職日から概ね1週間以内 が目安(管轄差あり)
就職が決まった後の手続きスケジュール
“`text 認定日(就職を申告) └ その場で採用証明書を提出(または後日郵送) └ 再就職手当支給申請書を受け取る ↓ 就職日前日 └ 基本手当は前日分まで対象 ↓ 就職日 └ 新しい会社で勤務開始 ↓ 就職日から1ヶ月以内 └ 再就職手当の申請書を提出(会社記入欄あり) ↓ 申請から約1〜2ヶ月後 └ 再就職手当が指定口座に振込 “`
再就職手当の振込までには時間がかかるため、生活費の見通しは基本手当の残日数分+貯蓄で考えておくのが安全です。
よくある質問(FAQ)
Q1. 内定が出た段階ではなく、入社してから申告してもいい?
原則は内定段階での申告です。入社日前の認定日に申告しなかった場合でも、就職日以降は基本手当の対象外になるため、未申告の期間について後から不正受給を疑われる可能性があります。内定が出たら次の認定日で必ず申告してください。
Q2. 認定日の前に入社日が来てしまう場合は?
認定日より前に就職した場合は、認定日を待たずに管轄ハローワークに電話連絡してください。就職日前日までの分を申告する臨時の認定日(または郵送)を案内されます。
Q3. 申告書の「就職活動」欄はどう書く?
通常どおり、前回認定日〜就職が決まった日までに行った求職活動を記入します。採用が決まった会社への応募・面接も、求職活動実績として記入 して問題ありません。
Q4. 再就職手当を受け取った後に会社を辞めたらどうなる?
再就職手当の返還は原則不要です。ただし、就職日から1年未満での離職は、次回の失業給付の受給資格日数や手当額に影響する場合があります。短期で辞める見込みがある場合は窓口で事前相談を。
Q5. 内定承諾書を出す前なら断っても大丈夫?
申告書に「就職が決まった」と書いたのに内定辞退をした場合は、速やかにハローワークへ連絡して修正手続きを取ります。就職が取り消された旨を窓口で伝えれば、残日数分の基本手当を継続して受給できます。
Q6. 就職日と入社日が違う場合はどちらを書く?
雇用契約書上の勤務開始日=就職日として記入します。研修期間も給与が発生するなら勤務開始日に含めます。
Q7. アルバイト採用でも「就職が決まった」に書く?
週の所定労働時間が 20時間以上 見込まれる場合は書きます。20時間未満の短時間パート・バイトは「就職」ではなく「仕事をした日」の欄で申告する取扱いになります。
まとめ
- 就職が決まったら 次回ではなく今回の認定日 で申告書に記入する
- 就職日は 入社日(勤務開始日) を書く。内定日ではない
- 基本手当は 就職日の前日まで 支給される
- 採用証明書を同時に提出し、再就職手当の案内を受ける
- 給付残日数3分の1以上なら 60〜70%の再就職手当 が一時金で受け取れる
- 内定辞退や就職取消しになった場合は 速やかにハローワークへ連絡
次にやることは、手元の失業認定申告書を開いて「就職が決まった」欄の記入例と見比べることです。わからない欄があっても書ける範囲で埋めて、空欄のまま認定日に窓口で相談 するのが最短です。なお、制度の数字や条件は改正される可能性があるため、最新情報はハローワークインターネットサービス(公式)で確認してください。
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