自己都合退職になる前に必ずチェック!会社都合にするための条件

自己都合退職になる前に必ずチェック!会社都合にするための条件

失業手当のことを考えると、大きな差が出てくるのが退職理由。自己都合ではなく会社都合になるだけで、待遇は圧倒的に有利になります。

そして、自己都合と会社都合を分けるのは何かというと、自分から辞表を出したかどうか。つまり辞表を出した瞬間に、大きな損をしてしまうわけです。

ですから退職理由はなるべく会社都合にしたいところですが、現実にはなかなか難しいものです。それは「会社に辞めざるをえない状況に追い込まれる」というケースが多いからなんです。

社員の待遇を下げたりして、自分から辞めるように仕向けることで、実態は会社の都合で辞めさせられているにも関わらず、自己都合とされてしまいます。

そこで、そんな巧妙なリストラに引っかからないためにも、会社都合に出来るのはどんなケースなのかを紹介します。事前に知って不利な辞め方で大損しないようにしましょう。

会社都合にさせない!これだけは知っておこう

会社都合に出来る条件リスト

失業手当をもらう手続きはハローワークで行います。そのときに自己都合か会社都合かを判断するための項目があって、その中のひとつでも認められれば「離職を余儀なくされた」ということで、会社都合として扱ってくれます。その項目をリストアップしたので、まずはチェックしてみてください。

  • 会社が倒産したため退職
  • 勤務先の事業所が廃止、または縮小したため退職
  • 勤務先が変更になって、通勤が困難になったため退職(目安は往復4時間以上)
  • 会社から一方的に解雇されて退職(懲戒解雇など自分に責任がある場合は除く)
  • 希望退職制度に応じて退職
  • 契約社員として働いていて、一方的に契約の更新を破棄されて退職
  • 労働条件が採用時と大きく違っていたために退職(ただし一年以内)
  • 2ヶ月以上連続で、給料の1/3を超える金額が支払われなかったために退職
  • 予告なしに給料を15%以上下げられたために退職
  • 月45時間を超える残業が退職前3ヶ月以上続いたために退職
  • 特定の職種を専門に行うために採用されたのに、別の職種に割り振られて給料も下がったために退職
  • 同じ職種を10年以上続けていたのに、全く別の職種に強制的に配属されたために退職
  • 上司や同僚から毎日のようにイジメや嫌がらせを受けて退職
  • 家族に看護の必要な病人がいるのに、強制的に転勤を命じられたため退職
  • セクハラを受けて、会社や行政機関に相談したにも関わらず、1ヶ月以上なんの改善も見られずに退職
  • 会社が労働者の命や健康を保護する法令に違反していて、行政から改善するように指摘されていたにも関わらず、1ヶ月以上経過しても改善されなかったために退職

実際によくあるのは、「週休二日のはずなのに、実際は休みが全然取れなかった」「毎日深夜まで残業させられた」「給料が突然、大幅に下げられた」など、条件面を不利にさせられるケースです。

こんな場合では、会社都合に出来る可能性はかなり高いですよ。ただし、その事実を証明する必要があるので注意しましょう。

必ず辞める前にハロワで相談しよう

もし会社の都合なのに不当に自己都合にさせられそうになったら、辞める前に必ずハロワの雇用保険窓口に相談しに行ってください。どんな証拠があれば会社都合と証明できるのか教えてくれるはずです。

残業時間の証明などは、後ではどうにもならないこともあるので、事前に証拠を確保してから辞めることが大切ですよ。

ちなみに、ハロワを使って入社した会社だった場合には、募集のときの条件がデータとして残っています。そのため、求人の内容と実際の勤務状況が違えば、会社都合を証明しやすいというメリットもあります。

退職の流れ

退職することが決まったとき、まず会社からハロワに提出する離職票や退職に関する書類を見せられます。そこで、その内容を承諾するサインを求められるので、もし事実と違って不利な内容が書かれていたら、「異議あり」と記入しましょう。

あとは、退職後にハロワで失業手当の申請手続きをするときに、係官に詳しい事情を説明して、会社都合を証明する証拠を提出すればOKです。この証拠に関しては、状況によって様々なので、必ず辞める前からハロワで相談しておきましょう。