ハローワークで行っている就職支援のサポートとして役に立つのが「職業訓練」です。職業訓練を上手に使えば、学校に通うよりも安い金額でお得にスキルを身につけたり、失業保険がもらえる受給期間を延長したりもできます。
ただし、職業訓練を受けるには「受講申込書」を書いて合格する必要があります。そこで今回は合格するための「志望動機」の書き方のコツを例文付きでご紹介します。
職業訓練の合格を左右するのは志望動機
職業訓練にはさまざまなコースがあります。選考方法もコースによってさまざまで、中には面接や筆記検査などがある場合もあります。
ですが、基本的には申込書だけで選考する場合がほとんどです。つまり書類一枚での選考になるため「志望動機」の書き方によって、合格するかどうかは大きく左右されることになります。
受かる志望動機のコツは、就職意欲
結論から言うと、志望動機で一番大切なのは「就職意欲を伝えること」です。
ハローワークは公共機関であり、就職した人をサポートするための機関です。つまり「この人が職業訓練を受ければ、頑張ってスキルを身につけて就職してくれる」という人を合格させたいというのが選考側の考えていることなのです。
とは言え、「自分は人よりやる気があるなんて言えないな」と不安に思わなくても大丈夫。ただ意欲があるということさえ文章で伝えればいいだけなので、あまり重く考える必要はありません。
不合格になりやすい志望理由の悪い例
就職する意欲が伝わらないような志望動機の書き方では、残念ながら不合格になる可能性は高くなります。以下に「悪い例」をあげてみるので確認しておきましょう。
悪い例①
職業訓練に興味があり応募しました。一生懸命がんばります。
悪い例②
家族の勧めで応募しました。まだ社会人経験は少なく不安ですが頑張ります。将来は公務員を目指しています。
悪い例③
まだ自分のやりたい仕事や、何に向いているかは分かりませんが、職業訓練がひとつのきっかけになればと思い応募いたしました。勉強しながら自分なりの働き方を模索していきたいと思いますので、よろしくお願い致します。
悪い例④
パソコンを使うことが好きで、普段からよく使っています。今回はパソコン講座の職業訓練があることを知り、応募させて頂きました。真面目にしっかりと勉強したいと思っていますので、どうぞよろしくお願い致します。
志望動機の悪いところ解説
①の悪いところは、とにかく短すぎること。一行で終わるような内容では、なんとなく応募しただけととられてしまいます。就職する意欲が伝わるような文章を心がけましょう。
②の悪いところは、志望動機が「家族の勧め」となってるところ。これでは人に言われたから応募しただけで、自分のやる気を感じられません。文章もまだ短いです。
③の悪いところは、何に向いているか分からないと書いていること。就職や転職で迷う気持ちは誰しもあるものですが、何もそれを正直に書く必要はありません。目標が決まっていて、それに向かうためのステップとして職業訓練を利用するという印象を持ってもらうことが大切です。
④の悪いところは、好きだから学びたいということしか書いてないことです。これでは趣味の習い事の志望動機と変わりません。あくまで、職業訓練を受けることが就職に繋がるとアピールすることが大切です。
合格するための志望動機の例文サンプル
それでは実際に合格するための志望動機の例文サンプルをご紹介します。書き方の参考にしてみてくださいね。
参考例文
私は今まで飲食の仕事をしてきて、パソコンを使った仕事の経験がありませんでした。ですが、求職活動をするたびにパソコンの技能が必要だと強く感じています。実際に面接で「うちは基本的なパソコンの操作が出来ないと採用はできない」と言われたこともあり、悔しい思いをしてきました。パソコンを購入するお金の余裕もなく、独学では仕事で役立つスキルなどもわからないため、職業訓練を通じてスキルを身につけ、ぜひとも就職に繋げたいと思っています。
アピールのポイントは、就職の意欲があるということと、パソコンのスキルがないことが就職のネックになっているため職業訓練さえ受ければ就職に繋がる可能性が高いということです。
ハローワークとしては、無駄に職業訓練を受けさせて、せっかく受けたのに就職に繋がらないという事態を避けたい立場にあることを覚えておきましょう。逆に「職業訓練さえ受ければそれを活かして就職できます!」とアピールするのが合格の近道なんですね。