失業手当はいくら貰えるの?給付金額と期間の計算方法を知ろう

前回のページで失業保険を貰える条件を知ったら、次に気になるのはやっぱり金額ですよね。正確に割り出すには、複雑な計算式を使わないといけないんですが、このページではザックリとした目安を紹介するので大丈夫。

自分がどのくらいの金額を貰えるのか知っておきましょう。

毎月貰える給付金の目安

雇用保険でもらえる失業手当の金額は、年齡と働いていた時に貰っていたお給料の金額で決まります。細かい計算方法はかなり複雑なので、後から説明します。まずは大まかな目安をまとめてみたので、チェックしてみてください。

働いていたときの給与(月額) 退職後に貰える金額(月額)
20万円 約13万円
30万円 約16万円
40万円 約18万円

失業手当の計算方法

具体的な計算方法は厚生労働省の資料があるので、まずはそちらを確認してみましょう。

雇用保険の基本手当について[PDF]

ただ、この資料だけ見ても分かりにくいところも多いと思います。そこで、計算方法の考え方を補足して説明していきます。

基本は「在職中の平均給料 × 給付率」

雇用保険の金額を割り出すときの基本的な計算方法は「在職中の平均給料 × 給付率」です。「給付率」というのは支給額を調整するための数値で、50~80%の間で変動します。在職中の給料が低かった人ほど高くなり、支給額も増えるようになっています。

どういうことかと言うと、もし給付率がなければ、給料が極端に低かった人は貰える金額もそのまま少なくなるので、転職する間の資金が足りなくて困ってしまいます。そこで、給料の低かった人には給付率を上げて、お金をたくさん貰えるようにしようという考え方なんです。

雇用保険は、ただ入っておけばお金が貰えるという仕組みではなく、あくまで「転職期間の生活を守る」という仕組みだからこんな風になっているんですね。

年齢別の上限に注意

給付率は最低でも50%ということは、もし仮に月収100万円も稼いでいた人だったら、働かなくても保険金だけで毎月50万円も貰えるということになります。ですが、残念ながらそこまでおいしい話はありません。

それは、失業手当の金額には年齢別に上限が決められているからなんです。例えば29歳以下の場合、限度額は一日あたり6,390円。月にすると約19万円ほどになります。

離職時の年齡 1日あたりの支給額 1ヶ月の支給額(30日)
29歳以下 6,390円 191,700円
30~44歳 7,100円 213,000円
45~59歳 7,805円 234,150円
60~64歳 6,709円 201,270円

どのくらいの期間もらえるの?

では、こうして計算された失業手当はどのくらいの期間貰えるのでしょうか?

失業手当が貰える期間のことを「所定給付日数」と呼びます。この日数は以下の3つの条件で決まります。

  1. 雇用保険に加入していた期間
  2. 退職したときの年齡
  3. 退職理由(自己都合か会社都合か)

まず、自己都合で退職した場合から見てみましょう。自己都合の場合は、年齡は関係なく、加入期間だけで決まります。

加入期間10年未満 10年以上20年未満 20年以上
90日間 120日間 150日間

長く務めていた人ほど長い間もらえるようにはなっていますが、1年しか勤めてない人も、9年務め上げた人も同じと考えると、差はそれほど大きくないとも言えますね。

しかも20年以上努めても、たったの150日間しか貰えないのは少ないように感じます。しかし、これは退職理由が自己都合だったから。

では次に、会社都合で退職した人の場合を見てみましょう。こちらは年齡が大きく関わってきます。

年齡 / 加入期間 1年未満 1年以上
5年未満
5年以上
10年未満
10年以上
20年未満
20年以上
30歳未満 90日 90日 120日 180日 –
30歳以上
35歳未満
90日 90日 180日 210日 240日
35歳以上
45歳未満
90日 90日 180日 240日 270日
45歳以上
60歳未満
90日 180日 240日 270日 330日
60歳以上
65歳未満
90日 150日 180日 210日 240日

注目したいのは、45歳以上60歳未満のところ。この年齡の人は、加入期間1年をたった一日でもクリアしただけで、いきなり所定給付日数が90日から180日に跳ね上がります。

自己都合だったら20年努めても貰えない年数が、会社都合ではたった1年で貰えると考えても、中高年の会社都合退職者が手厚く優遇されていることが分かりますね。

雇用保険は、不当に辞めさせられて困る人を守るための仕組みなので、会社の身勝手なリストラの被害者などには、大きな保証を付けるようになっているわけです。

自己都合退職は給付制限が付く

さて、最後に忘れてはいけないのは「給付制限」の制度です。実は、失業手当ては会社を辞めてすぐに貰えるわけではありません。

自己都合で退職した場合、ハローワークで手続きしてから3ヶ月間は「給付制限」で手当を貰うことが出来ないんです。この場合も、会社都合で退職した場合であれば、7日間の「待機期間」の後にすぐに支給されるようになっています。

自己都合で会社を辞めてしまうと、3ヶ月間はまるまる無収入。ここでも、自己都合か会社都合かの差が大きく出てくるわけです。

まとめ

雇用保険の仕組みは大体分かったでしょうか?細かい計算方法までは覚える必要はありません。

ここまでの内容で一番感じて欲しいのは、退職理由が「自己都合か会社都合かで全然待遇が変わる」ということ。これこそが、雇用保険のキモとも言える部分なんです。