パート・アルバイト採用時の採用証明書の書き方は?正社員との違いと注意点

失業保険(基本手当)を受給中にパートやアルバイトで再就職が決まったとき、「採用証明書はどう書けばいいの?」「正社員じゃないと再就職手当はもらえないの?」と不安になる方は多いはずです。結論から言うと、パート・アルバイトでも一定の要件を満たせば採用証明書の提出対象になり、再就職手当を受け取れる可能性があります。この記事では、雇用形態欄の書き方や会社への依頼のしかた、記入時によくあるトラブルまで、パート・アルバイトならではの注意点を中心に解説します。

結論:パート・アルバイトでも採用証明書は必要。ただし3つの要件を先に確認

採用証明書は、再就職手当(早期に再就職した人へのお祝い金的な給付)の申請に必要な書類です。雇用形態が正社員かパート・アルバイトかは直接の絞り込み条件ではありませんが、再就職手当自体に次のような要件があるため、まずはここをクリアしているか確認してください。

確認項目 パート・アルバイトの場合の目安
雇用保険への加入 週の所定労働時間が20時間以上、31日以上の雇用見込みがあるか
雇用期間の見込み 1年を超えて勤務することが確実か(更新前提の有期雇用も含む)
採用日のタイミング 待期期間満了後、かつ給付制限期間中なら一定要件を満たした就職か

この3点をすべて満たしていれば、雇用形態にかかわらず採用証明書を提出して差し支えありません。迷う場合は自己判断せず、担当のハローワークに雇用契約の内容を伝えて確認するのが確実です。

採用証明書とは何か・なぜ必要か

採用証明書の役割

採用証明書は「いつ・どこで・どんな条件で採用されたか」を新しい勤務先に証明してもらうための書類です。再就職手当の申請時に、離職票や受給資格者証とあわせて提出します。

誰が書くのか

書式の多くは、上段を本人が記入し、下段(採用年月日・雇用形態・雇用期間など)を新しい勤務先の担当者が記入・押印する構成になっています。パート・アルバイトだからといって本人がすべて記入してよいわけではなく、会社側の証明欄は必ず会社に書いてもらう必要があります。

提出期限・入手方法

書式はハローワークの窓口やハローワークインターネットサービスで入手できます。採用が決まったらできるだけ早く会社に依頼し、記入してもらった後、速やかにハローワークへ提出しましょう。

パート・アルバイト特有の注意点

雇用保険の加入要件

パート・アルバイトの場合、まず雇用保険に加入できる働き方かどうかが分かれ目になります。週20時間未満のシフトでは雇用保険の被保険者にならず、再就職手当の対象外となる可能性が高い点に注意してください。

雇用期間の定めがある場合の書き方

有期雇用契約でも「更新される見込みがあり、実質的に1年を超えて勤務することが確実」と判断されれば対象になり得ます。契約書に更新条項があるか、会社の担当者に確認したうえで証明欄を記入してもらいましょう。

「雇用形態」欄はどう書く?

証明欄の雇用形態は「正社員」「契約社員」「パート」「アルバイト」などから選択する形式が一般的です。実態と異なる区分にチェックすると後日の確認で不整合が生じるため、就業規則や雇用契約書に記載された正式な区分をそのまま選んでもらってください。

試用期間・研修期間がある場合の扱い

試用期間中でも「本採用予定」であれば採用日は当初の雇用開始日として記入するのが一般的です。試用期間の有無や本採用の見込みについては、会社の証明欄にありのまま記載してもらい、疑問点はハローワークに相談しましょう。

記入例(項目ごとの書き方)

事業所情報欄

会社名・所在地・電話番号は登記上・実際の正式名称で記入してもらいます。略称や通称は避けましょう。

採用年月日・雇用形態欄

実際に働き始めた日(雇用契約上の開始日)を記入し、雇用形態は前述のとおり就業規則上の正式区分を選びます。

雇用期間の定めの有無欄

「定めなし」「定めあり(更新の可能性あり/なし)」のいずれかにチェックします。パート・アルバイトは有期契約であるケースが多いため、更新の可能性の有無を会社に確認してから記入してもらいましょう。

週所定労働時間欄

シフト制の場合は契約書やシフト表に基づく「所定」の時間数を記入します。繁忙期の実労働時間ではなく、契約上の基準時間である点に注意してください。

賃金に関する欄

時給・月給の別と金額を、雇用契約書と一致する形で記入してもらいます。試用期間中に時給が異なる場合は、その旨を備考欄に書き添えてもらうとトラブルを防げます。

会社に依頼するときのテンプレ文例

メール依頼文例

> お世話になっております。このたびハローワークより再就職手当の申請にあたり「採用証明書」の記入をお願いしたく、ご連絡いたしました。書式を添付いたしますので、雇用形態・採用年月日・所定労働時間の欄をご記入・ご押印のうえ、〇月〇日までにご返送いただけますと幸いです。お手数をおかけしますが、よろしくお願いいたします。

会社が記入を渋る・遅い場合の対処法

パート・アルバイトだからと後回しにされがちですが、採用証明書は会社にとって特別な負担のある書類ではありません。提出期限が近い場合は、人事・総務担当者に直接期限を伝えたうえで、それでも進まない場合は担当ハローワークに相談し、対応方法を確認しましょう。

よくあるトラブルと対処法

記入内容に誤りがあった場合の訂正方法

会社側の記入ミスに気づいたら、自己判断で修正せず、会社に再記入してもらうか、ハローワーク窓口で訂正方法の指示を仰いでください。

会社が倒産・記入拒否のケース

証明が得られない場合でも、雇用契約書やタイムカードなど代替できる資料がないかハローワークに相談できます。まずは早めに窓口へ状況を伝えることが重要です。

提出後に労働時間が変わった場合

提出後にシフトが減って週20時間を下回るなど状況が変わった場合は、そのままにせず担当ハローワークへ連絡し、再就職手当の支給要件への影響を確認してください。

よくある質問(FAQ)

Q1. パートやアルバイトでも再就職手当はもらえますか?

雇用保険に加入し、1年を超えて勤務する見込みがあるなど一定の要件を満たしていれば対象になる可能性があります。正社員限定の制度ではありません。

Q2. 週の労働時間が短いシフト制でも申請できますか?

週の所定労働時間が20時間未満の場合、雇用保険の被保険者にならないことが多く、対象外となる可能性があります。契約内容を確認しましょう。

Q3. 採用証明書は自分だけで記入してもいいですか?

いいえ。雇用形態や採用年月日などの証明欄は、会社の担当者が記入・押印する必要があります。

Q4. 有期雇用契約でも対象になりますか?

更新される見込みがあり、実質的に1年を超えて勤務することが確実と判断されれば対象になり得ます。契約更新の有無を会社に確認してください。

Q5. 試用期間中でも採用証明書は書いてもらえますか?

本採用予定であれば試用期間中でも記入してもらえるのが一般的です。詳細は会社の担当者に確認しましょう。

Q6. 会社が記入を拒否したらどうすればいいですか?

まずは提出期限と必要性を丁寧に説明してください。それでも対応してもらえない場合は、担当ハローワークに事情を相談し、代替対応がないか確認しましょう。

Q7. 提出後にシフトが減ってしまったら申請は取り消されますか?

状況によって支給要件に影響する可能性があるため、自己判断せず速やかに担当ハローワークへ連絡してください。

まとめ

  • パート・アルバイトでも要件を満たせば採用証明書の提出対象になり、再就職手当を受け取れる可能性がある
  • 雇用保険加入の目安は週20時間以上・31日以上の雇用見込み
  • 雇用形態欄・雇用期間欄は就業規則上の正式な区分・実態に沿って会社に記入してもらう
  • 記入誤りやシフト変更があった場合は自己判断せず、担当ハローワークに早めに相談する
  • 最新の要件や様式は必ずハローワークインターネットサービスまたは最寄りのハローワーク窓口で確認してください