「今週は忙しくてハローワークに行けなかった」「家から遠くて毎回足を運ぶのが大変」——そんな方でも大丈夫です。求職活動実績は、ハローワーク以外の活動でも認められます。
失業給付(基本手当)を受け取るには、原則として認定期間中に2回以上の求職活動実績が必要です。しかし、ハローワークへの来所だけが実績になるわけではありません。転職サイトへの応募、民間就職エージェントへの相談、オンラインセミナーへの参加なども、正しく申告すれば実績として認められます。
この記事では、ハローワーク以外で求職活動実績を作る5つの方法を具体的な申告書の書き方例とともに解説します。認定日前日でも間に合う方法もあるので、ぜひ参考にしてください。
そもそも求職活動実績とは?まず基本を確認
失業認定に必要な回数と認定期間
失業給付を受け取るには、4週間ごとの認定日にハローワークに行き「失業の認定」を受ける必要があります。このとき、前回の認定日の翌日から今回の認定日の前日までの「認定期間」内に、原則2回以上の求職活動実績が求められます。
ただし、例外があります。
| 状況 | 必要な実績回数 |
|---|---|
| 通常(2回目以降の認定日) | 2回以上 |
| 初回認定日 | 1回以上(受給資格決定時の手続きが1回とカウントされる場合あり) |
| 給付制限期間中の最初の認定日 | 3回以上(給付制限がある場合) |
認められる活動・認められない活動
求職活動実績として認められるかどうかのポイントは「就職につながる実質的な活動かどうか」です。求人情報を眺めるだけ、ハローワークのサイトを閲覧するだけでは実績になりません。
認められる活動(例)
- 求人への応募(ハローワーク経由・転職サイト・直接応募問わず)
- 採用試験・面接の受験
- 就職セミナー・企業説明会への参加
- ハローワークや就職支援機関での職業相談・職業紹介
- 民間就職エージェントへの登録・相談
- 資格・検定試験の受験
- 職業訓練の受講申し込み
認められない活動(例)
- 求人情報の閲覧のみ(応募していない)
- ハローワークのサイトで求人を検索しただけ
- 資格試験の「申し込み」だけ(受験がまだの場合)
- 友人・知人への就職の打診(証明できないもの)
ハローワーク以外で認められる求職活動実績:5つの方法
次の5つがハローワーク以外で求職活動実績として認められる主な手段です。
| 方法 | ハローワーク不要 | 即日対応可否 | 証明書の有無 |
|---|---|---|---|
| ① 転職サイト・求人サイトへの応募 | ○ | ○(その日のうちに可) | 応募確認メール等 |
| ② 民間就職エージェントへの相談 | ○ | △(事前予約要) | 相談証明書(要請すれば発行) |
| ③ 就職セミナー・企業説明会への参加 | ○ | △(事前申込要) | 参加証明書 |
| ④ 資格・検定試験の受験 | ○ | ×(試験日依存) | 受験票・合否通知 |
| ⑤ 民間職業訓練・スクールへの応募 | ○ | △(募集期間次第) | 応募確認書類 |
以降でそれぞれを詳しく説明します。
方法①:転職サイト・求人サイトへの応募
認定される活動の条件
転職サイト(Indeed、リクナビNEXT、マイナビ転職、doda など)やハローワークインターネットサービス以外の求人メディアへの応募は、求職活動実績として認められます。条件は「実際に応募した」こと。閲覧・ブックマークだけでは不可です。
応募後に送られてくる「応募完了メール」「受付確認メール」が証明になります。印刷して手元に保管しておくか、スマートフォンのメールアプリで見られる状態にしておきましょう。
申告書への書き方例
失業認定申告書の「求職活動の状況」欄には次のように記載します。
“` 活動日:○月○日 活動内容:求人への応募 応募先企業名:株式会社△△(または「△△株式会社(リクナビNEXT経由)」) 活動結果:書類選考中 “`
「応募先の名前が書けない」という場合(例:企業名非公開の求人)は、求人サイト名と職種を書けばOKなケースが多いですが、担当窓口に事前確認しておくと安心です。
複数応募した場合
同じ認定期間内に複数社に応募した場合、それぞれが1回分の実績としてカウントされます。ただし、同じ日に同じサイトで一気に10社応募した場合でも「複数回」としてカウントできます。1日に複数回分まとめて作ることが可能です。
方法②:民間就職エージェントへの相談
登録・面談だけで実績になる
リクルートエージェント、doda、パソナキャリアなどの民間就職エージェント(転職エージェント)に登録して面談を受けることも、求職活動実績として認められます。
エージェントとの「面談(キャリア面談・登録面談)」が1回分の実績としてカウントされます。「求職の申し込み」「職業相談」に相当する活動とみなされるためです。
証明書のもらい方
エージェント会社では、希望すれば「相談証明書」「求職相談証明書」などの書類を発行してくれるところがほとんどです。面談の際に「失業給付の申告書に使いたいので証明書を出してほしい」とスタッフに伝えてください。
証明書が出ない場合は、面談後に送られてくる確認メール(「本日のご面談ありがとうございました」等)を印刷して代用することも認められる場合があります。担当のハローワーク窓口で事前に確認しておきましょう。
申告書への書き方例
“` 活動日:○月○日 活動内容:民間機関での職業相談 機関名:リクルートエージェント 活動結果:キャリア面談実施・求人紹介を受けた “`
方法③:就職セミナー・企業説明会への参加
対面・オンライン問わず参加でOK
就職活動に関係するセミナーや企業説明会への参加も、求職活動実績になります。具体的には次のようなものが対象です。
- ハローワーク以外の就職支援機関(地域若者サポートステーション、ジョブカフェ等)が開催するセミナー
- 企業が開催する会社説明会・採用説明会(対面・オンライン問わず)
- 転職イベント・合同企業説明会(リクルート、マイナビ主催等)
- 民間の就職支援会社が主催するキャリアセミナー
オンラインセミナーも実績として認められます。コロナ禍以降、自宅からZoomやYouTubeライブで参加するタイプのセミナーも幅広く認められるようになっています。
証明書のもらい方と注意点
セミナーや説明会に参加したら、主催者から「参加証明書」「修了証」等の書類を受け取ることが重要です。証明書が出ない場合は次の代替手段を検討してください。
- 受付時に押してもらったスタンプ・参加者リストへの記名
- 参加申込時の確認メール+参加したことの自己申告(ハローワークにより対応が異なる)
- 企業説明会の場合は採用担当者との名刺交換
オンラインセミナーの場合は、参加確認のメールやスクリーンショット(参加中の画面・完了画面)が証明になることが多いです。
注意点:単に申し込みをしただけで参加しなかった場合は実績になりません。「参加したこと」が前提です。
申告書への書き方例
“` 活動日:○月○日 活動内容:就職セミナーの受講 機関・企業名:○○株式会社(合同会社説明会) 活動結果:参加・企業情報収集 “`
方法④:資格・検定試験の受験
「受験申込」ではなく「受験」が必要
就職に資する資格・検定試験を実際に受験した日が求職活動実績としてカウントされます。重要なのは「受験した」ことであり、「受験を申し込んだだけ」では実績になりません。
認められる試験の例:
| カテゴリ | 例 |
|---|---|
| IT・パソコン系 | ITパスポート、MOS、基本情報技術者試験 |
| 語学系 | TOEIC、英検、TOEFL |
| ビジネス系 | 簿記(日商・全商)、秘書検定、ビジネス文書検定 |
| 医療・福祉系 | ホームヘルパー、介護職員初任者研修の修了試験 |
| 建設・製造系 | 宅建士、危険物取扱者、電気工事士 |
「就職に役立つ資格かどうか」が基準なので、趣味の資格(例:ワインソムリエ等、就職との関連が薄いもの)は認められないケースがあります。判断に迷う場合は事前にハローワーク窓口に確認してください。
申告書への書き方例
“` 活動日:○月○日(受験日) 活動内容:採用試験等の受験 試験名:日商簿記2級(○○商工会議所) 活動結果:受験済み(結果待ち) “`
方法⑤:民間の職業訓練・スクールへの応募・選考
応募・選考参加も実績になる
ハローワーク経由の公的職業訓練(ハロートレーニング)以外でも、民間のスクールや職業訓練施設への応募・入学選考を受けることが求職活動実績として認められる場合があります。
たとえば:
- 民間のプログラミングスクール(就職支援付きのもの)への説明会参加・応募
- 専門学校の社会人向けコースへの入学相談・出願
- 職業訓練法人の訓練コースへの応募書類提出・面接
ただし、どの施設が認められるかはハローワークによって判断が異なることがあるため、事前に窓口へ確認することを強くおすすめします。
申告書への書き方例
“` 活動日:○月○日 活動内容:求人への応募(または民間機関での職業相談) 機関名:○○スクール 活動結果:選考参加・結果待ち “`
失業認定申告書への書き方(記載例)
申告書の「求職活動の状況」欄の基本ルール
失業認定申告書の「求職活動の状況」欄には、活動ごとに次の情報を記載します。
1. 活動年月日 2. 活動の種類(応募、相談、セミナー参加、試験受験など) 3. 求人者・機関の名称(企業名・サービス名) 4. 活動の結果(書類選考中、面接予定、参加済みなど)
ハローワーク以外の活動を書く場合の注意点
ハローワーク以外の活動を記載する場合は、「どこで(どのサービスを使って)活動したか」が分かるように書くと審査がスムーズです。
記載例①:転職サイトへの応募 “` 活動年月日:6月3日 活動内容:求人への応募 応募先:株式会社○○(Indeed掲載求人) 結果:選考中 “`
記載例②:民間エージェントへの相談 “` 活動年月日:6月5日 活動内容:就職支援機関での求職相談 機関名:doda(パーソルキャリア株式会社) 結果:キャリア面談実施、求人4件紹介を受けた “`
記載例③:オンラインセミナーへの参加 “` 活動年月日:6月6日 活動内容:就職セミナーの受講 機関名:○○転職フェア(オンライン)主催:マイナビ 結果:参加完了・証明書受領 “`
証明書類は持参が基本、求められたときに出せる準備を
申告書に記載した活動について、ハローワークの担当者から証明書類の提示を求められることがあります。必ず証明になる書類(応募確認メールの印刷、参加証明書、受験票など)を認定日当日に持参するようにしましょう。
毎回必ず確認されるわけではありませんが、「証明できない活動は申告しない」が基本です。
よくある質問(FAQ)
Q1. 認定日の前日に転職サイトに応募すれば実績になりますか?
A. はい、なります。 応募した日が認定期間内であれば、前日でも当日でも実績としてカウントされます。ただし、ギリギリに実績を作るのが続くと審査で注意を受ける場合があります。なるべく認定期間を通じて計画的に活動するようにしましょう。
Q2. 転職サイトで企業の「気になる」ボタンを押すだけでも実績になりますか?
A. なりません。 「気になる」「いいね」「スカウト受信」などの閲覧・ブックマーク系の操作は実績になりません。実際に「応募」ボタンを押して応募手続きを完了させることが必要です。
Q3. 知人の会社に「採用してもらえますか?」と個人的に連絡しても実績になりますか?
A. 基本的になりません。 証明できる書類(採用担当者からのメール返信、面接日時の確定通知など)があれば認められる場合もありますが、口頭での打診だけでは証明が困難です。転職サイト経由や直接応募フォームを使った応募の方が確実です。
Q4. ハローワーク以外の活動だけで2回の実績を満たせますか?
A. はい、可能です。 ハローワークへの来所は義務ではなく(認定日を除く)、転職サイトへの応募2回でも実績2回分として認められます。ただし、就職支援やアドバイスを受けるためにも、定期的にハローワークの相談を利用することをおすすめします。
Q5. 複数の転職エージェントに同じ日に登録したら、それぞれ1回分の実績になりますか?
A. 原則としてなります。 別々のエージェントへの登録・面談であれば、それぞれ独立した活動として実績になります。同日に2社のエージェント面談を受ければ、その日だけで2回分の実績が作れます。
Q6. 就職活動が理由で認定日に行けない場合はどうすればいいですか?
A. 事前にハローワークに連絡して「認定日変更」の手続きをしてください。 面接など正当な就職活動が理由であれば、認定日の変更が認められる場合があります。無断欠席は認定を受けられなくなるため、必ず事前連絡が必要です。
Q7. オンラインセミナーを録画で視聴した場合も実績になりますか?
A. 基本的になりません。 録画・アーカイブ視聴は「参加」とはみなされないケースが多いです。リアルタイムでの参加(ライブ受講)が前提です。ただし、セミナーの形式によってはオンデマンドでも証明書が発行されるものもあるので、主催者に確認してみてください。
Q8. 資格の勉強をしていれば実績になりますか?
A. なりません。 「勉強している」「テキストを読んでいる」だけでは実績になりません。実際に試験を受験した日が実績としてカウントされます。勉強期間中でも、別途求人への応募などで実績を確保する必要があります。
Q9. スマートフォンのアプリで応募した場合も実績になりますか?
A. なります。 求人アプリ(バイトル、タイミーなど)も含め、スマートフォンからの応募も実績として認められます。応募完了の通知(プッシュ通知やメール)をスクリーンショットとして保存しておくと証明に使えます。
Q10. 求職活動実績が1回しか作れなかった場合、失業給付は不支給になりますか?
A. 原則として、その認定日では不認定(給付なし)になります。 ただし、病気・けが・忌引きなど正当な理由がある場合は「認定日の繰り越し」が認められることがあります。事情がある場合はすぐにハローワークへ相談してください。
まとめ
求職活動実績はハローワーク以外でも問題なく作ることができます。この記事のポイントを振り返ります。
- 認定期間中に原則2回以上の求職活動実績が必要
- ハローワーク以外で実績になる主な方法は5つ:①転職サイトへの応募、②民間エージェントへの相談、③就職セミナー・説明会への参加、④資格試験の受験、⑤民間訓練・スクールへの応募
- 証明できる書類(メール・証明書等)は必ず保管しておく
- 申告書には「活動日・活動内容・機関名・結果」を漏れなく記載する
- 判断に迷う活動は事前にハローワーク窓口に確認する
次のステップとして、「失業認定申告書の書き方完全ガイド」や「求職活動実績の作り方【2回分を最短で揃える方法】」もあわせて参考にしてください。制度の詳細や最新情報は、必ずハローワークインターネットサービス(公式)または最寄りのハローワーク窓口でご確認ください。