「転職回数が多いと書類で落とされるのでは?」——転職が3回、4回と増えてくると、職務経歴書の書き方に悩む方は多いです。
結論から言うと、書き方次第で「転職が多い=経験が豊富」というプラス評価に変えることは可能です。ポイントは「キャリア形式」で書くこと。この記事では、転職回数が多い方向けの職務経歴書の書き方を例文つきで解説します。
【結論】「キャリア形式」で経歴をスキル別にまとめる
職務経歴書には主に2つの書き方があります。
| 形式 | 特徴 | 向いている人 |
|---|---|---|
| 編年体形式 | 時系列で職歴を並べる | 転職回数が少ない人、同じ職種でキャリアアップした人 |
| キャリア形式 | 業務分野・スキル別にまとめる | 転職回数が多い人、異業種からの転職が多い人 |
転職回数が多い場合、編年体形式で書くと「短い在籍期間」が目立ちやすくなります。キャリア形式なら「何ができるか」が前面に出るため、転職回数の印象が薄まります。
コツ1:経歴を「スキルカテゴリ」で再構成する
編年体形式の場合(転職回数が目立つ例)
“` 2018年4月〜2019年8月 A社 営業事務(1年4ヶ月) 2019年10月〜2021年3月 B社 一般事務(1年5ヶ月) 2021年5月〜2022年9月 C社 経理補助(1年4ヶ月) 2023年1月〜2024年6月 D社 総務事務(1年5ヶ月) “`
→ 4社とも1年台で辞めている印象が強くなる
キャリア形式の場合(スキルが伝わる例)
“` 【事務スキル全般】 ・Excel(VLOOKUP・ピボットテーブル・マクロ基礎):A社・B社で顧客データ管理 ・Word(ビジネス文書作成・差し込み印刷):全社で活用 ・来客対応・電話応対:4社通算で約6年の実務経験
【経理・会計】 ・月次仕訳入力・経費精算:C社で約1年 ・勘定奉行の操作経験あり ・簿記3級取得(2022年)
【総務・労務】 ・社会保険手続き補助:D社で約1年 ・備品管理・オフィス環境整備 ・社内イベント企画運営 “`
→ 「事務スキル6年分」として厚みが伝わる
コツ2:職歴に「一貫性のストーリー」を持たせる
転職回数が多くても、軸が一つ見えれば評価は大きく変わります。
ストーリーの作り方
1. すべての職歴に共通するキーワードを探す(例:「事務」「対人折衝」「数字を扱う業務」) 2. そのキーワードを職務要約の冒頭に打ち出す 3. 各社での経験を「その軸をどう深めたか」として位置づける
職務要約の例文
NG例(一貫性が見えない): > これまで4社で営業事務、一般事務、経理補助、総務事務を経験してきました。
OK例(一貫性がある): > 事務職として約6年間、バックオフィス業務全般を経験してきました。複数の企業で一般事務・経理・総務と業務領域を広げながら、Excel・会計ソフト・社会保険手続きまで対応できるスキルを身につけています。環境の変化に柔軟に適応しながら、即戦力として貢献できることが強みです。
コツ3:転職理由は「前向きな理由」に整理する
職務経歴書に退職理由を書く場合、ネガティブな理由をそのまま書くのはNGです。
| 実際の理由 | 職務経歴書での表現例 |
|---|---|
| 人間関係が悪かった | 「より幅広い業務に挑戦するため」 |
| 残業が多すぎた | 「ワークライフバランスを重視した働き方を実現するため」 |
| 給料が安かった | 「自身のスキルを正当に評価してくれる環境を求めて」 |
| 会社が倒産した | 「会社都合による退職」(事実をそのまま記載でOK) |
| 契約満了 | 「契約期間満了」(事実をそのまま記載でOK) |
ポイント: 嘘を書く必要はありませんが、「次に何を求めたのか」という前向きなニュアンスに変換しましょう。
職務経歴書の枚数と基本ルール
枚数の目安
- 転職回数1〜2回: 1〜2枚
- 転職回数3〜4回: 2〜3枚
- 転職回数5回以上: 3枚まで(これ以上は読まれにくい)
3枚を超えそうな場合は、古い経歴や応募先に関係のない業務を簡潔にまとめましょう。直近の経歴ほど詳しく、古い経歴ほど簡潔にするのが基本です。
省略はNG
転職回数が多くても、職歴を省略するのは厳禁です。雇用保険や年金の記録から発覚し、経歴詐称とみなされるリスクがあります。すべての職歴を記載した上で、書き方で見せ方を工夫しましょう。
ハローワークの職務経歴書サポートを活用しよう
ハローワークでは、職務経歴書の書き方相談・添削を無料で受けられます。
- 窓口での個別相談: 相談員が内容をチェックしてアドバイスしてくれる
- 履歴書・職務経歴書セミナー: 書き方の基礎から実践まで学べる
- ジョブ・カード制度: キャリアの棚卸しツールとして活用可能
特に転職回数が多い方は、第三者の目でチェックしてもらうことで、自分では気づかなかった強みやアピールポイントが見つかることがあります。
よくある質問(FAQ)
Q1. 転職回数は何回から「多い」と思われますか?
一般的には20代で3回以上、30代で4回以上が「多い」と見られる傾向があります。ただし、業界や職種によって基準は異なります。IT業界やベンチャー企業では転職回数をそこまで重視しない企業も増えています。
Q2. 短期離職(1年未満)が複数ある場合はどう書けばいい?
キャリア形式で書くことに加え、短期離職の理由を簡潔に添えるのがおすすめです。「試用期間中に業務内容のミスマッチが判明」「会社都合(事業縮小)」など、事実に基づいた説明を一行加えましょう。
Q3. 派遣やアルバイトの経歴も全部書くべき?
応募先に関連するスキルを得た経歴は書くべきです。関連性の薄い短期アルバイトは「〇年〇月〜〇年〇月 短期アルバイト(飲食・販売等)」とまとめて記載しても問題ありません。
Q4. 転職エージェントとハローワーク、職務経歴書の相談はどちらがいい?
併用がおすすめです。転職エージェントは応募先企業に合わせた具体的なアドバイスが得意、ハローワークは基本的な書き方やフォーマットの相談が得意です。
Q5. 手書きとパソコン、どちらで作るべき?
パソコン作成が主流です。特に転職回数が多い場合、手書きだと修正や調整が大変です。WordやGoogleドキュメントで作成し、PDF形式で保存するのが一般的です。
まとめ
- 転職回数が多い方はキャリア形式で職務経歴書を書く
- 経歴を「スキルカテゴリ別」に再構成して経験の厚みをアピール
- 一貫性のストーリーを職務要約で打ち出す
- 転職理由は前向きな表現に変換(嘘はNG)
- 枚数は3枚まで、古い経歴は簡潔に
- 職歴の省略は厳禁(経歴詐称のリスク)
- ハローワークの無料添削サービスを積極的に活用
次のステップ: まず自分のすべての職歴を書き出し、共通するスキルや強みを洗い出してみましょう。それをベースにキャリア形式で構成を組み立てれば、転職回数の多さが「幅広い経験」として伝わる職務経歴書になります。
※職務経歴書の書き方に正解はありません。応募先に合わせてカスタマイズすることが大切です。ハローワークの添削サービスも活用してみてください。