求人申込書の賃金欄の書き方と設定方法|最低賃金・固定残業代の正しい記載例

ハローワークに求人を出す際、「賃金欄に何をどう書けばいいか」と迷う担当者は少なくありません。記載に不備があると、求人受理の段階でハローワーク窓口から修正を求められたり、求職者とのトラブルの原因になることがあります。

この記事では、求人申込書の書き方の中でも特に迷いやすい「賃金欄」に絞って、正しい記入方法と設定上の注意点を解説します。

賃金欄に記入する基本的な内容

賃金形態(支払い方式)を選ぶ

まず、賃金の支払い方式を以下から選択します。

区分 対象の雇用形態
月給 正社員・契約社員など、月単位で固定給を支払う場合
日給 日雇い・単発スタッフなど、日単位で支払う場合
時給 パート・アルバイトなど、時間単位で支払う場合

複数の雇用形態を募集したい場合は、それぞれ別の求人票を作成するのが原則です。

基本給と諸手当を分けて記入する

賃金欄では「基本給」と「各種手当」を必ず分けて記入します。

  • 基本給:職務への対価として固定で支払われる金額のみ
  • 諸手当(通勤手当・役職手当・住宅手当など):手当名と金額を個別に明記

「月給〇〇万円(各種手当含む)」のようなまとめ書きは、求職者が手取り額をイメージしにくく、問い合わせが増える原因になります。手当を分けて明記するほうが、応募者の信頼感も高まります。

賃金設定で注意すべきポイント

最低賃金を下回っていないか確認する

記入した賃金が、都道府県ごとの最低賃金を下回っていないか確認してください。

月給の場合は時給換算で判断します。

1. 月給 ÷ 月の所定労働時間 = 時給換算額を算出する 2. 算出値が勤務地の最低賃金以上であることを確認する 3. 所定労働時間が変動する場合は、最短の時間数で計算して安全側を確保する

最低賃金は毎年10月頃に改定されるため、求人票を更新する際は最新の金額で再チェックする習慣をつけましょう。

固定残業代(みなし残業代)の記載方法

固定残業代を採用している場合は、以下の項目をすべて明記することが義務付けられています。

  • 固定残業代の金額
  • 固定残業代に含まれる残業時間数
  • 固定残業時間を超えた場合は別途支給する旨

記載例:基本給 220,000円 + 固定残業代 30,000円(20時間分)、超過分は別途支給

これらが明記されていないと、ハローワーク窓口で記入を求められるか、求人の受理自体が保留になる場合があります。

賃金幅(下限・上限)の設定

経験・スキルによって賃金に幅を設ける場合は「〇〇円〜〇〇円」の形式で記入します。

  • 下限は必ず最低賃金以上に設定する
  • 上限と下限の差が大きすぎると求職者に不信感を与えるため、現実的な範囲に収める
  • 実際に提示できる金額の範囲で設定し、採用面接後に大幅に引き下げるような運用はしない

まとめ

求人申込書の賃金欄を正確に記載するためのポイントをまとめます。

  • 賃金形態(月給・日給・時給)を明確に選択する
  • 基本給と諸手当を分けて、金額を個別に明示する
  • 月給の場合は時給換算で最低賃金以上であることを確認する
  • 固定残業代がある場合は金額・時間数・超過分の扱いをすべて明記する
  • 賃金幅は現実的な範囲で設定し、下限は最低賃金以上にする

記入内容に迷った場合は、提出前にハローワーク窓口の担当者へ相談するのが確実です。記入ミスを事前に防げるだけでなく、求人票の訴求力を高めるアドバイスをもらえることもあります。